作画の実際の作業を解説vol.1
1)原画マンは、はじめにコンテと設定類を貰いコンテ内容や設定類を確認する。
そして、演出さんとコンテの内容について打ち合わせをする。
季節、時間帯、服装、場所などなど質問したりする。
あらかじめ質問は考えておくとよい。
2)レイアウト作業
今のレイアウト作業は「レイアウト+第1原画」になるので時間もかかり大変である。
(ちなみに「第1原画」と「ラフ原画」は別物です。
・レイアウトで一番大事なのは、
「タイトル」「話数」「カットNo」「尺」
これが書かれないと「何の作品」の「何話」で「カットいくつ」なのか?わからない。
Followしてる場合「尺」が書かれてないと
どのくらいBGを描き足さないといけないかわからない。
・コンテの内容に合わせて「BG原図」と「セルの動き」、そして「シート」を作成。
カットだけを見ず、シーンの流れやテンポを考えて作業する。
原画マンは担当したシーンの演出も込みで考える
・季節、時間帯、光源、場所などコンテ打ち合わせの内容に合わせ作業していく。
アニメの基本は「望遠レンズ」どんなレンズを使うか考える。
1点透視も非常に多く使う。1点透視、2点透視、3点透視にするか考える。
「パース図法」「アイレベル」「デッサン」「画面構成」を勉強するとよい。
・最近カラフルにヌリ絵にする人が多くいます。
レイアウトで色を使っていいのは「セル」と「BOOK」のみです。
セルは黄色などの暖色系、BOOKは水色などの寒色系を使う。
それ以外を塗ると、どこがセルでどこがBOOKなのかわかりづらくなります。
・芝居を考える。
どんなシチュエーションなのか、どんな性格なのか?
いろんな条件で芝居は変わってくるので、内容をよく理解して描く。
芝居とは、その人の経験がものを言います。
常にアンテナを張って、モノをよく見て観察することが大切。
3)タイミングを考える。
原画のキーポイントを割り出すのも原画マン。
芝居をタイムシートに落とし込んでいくのも原画マンの仕事。
動きを「A1・・・A2」という感じで紙に落とし込むのは、慣れないと難しい作業。
今はPCで動きのタイミングを取ることもできるので、慣れるまでPCを使うのもよい。
ただ頼り過ぎてしまうと「PCがないとわからない」になってしまわないように。
4)第2原画
2原は出来る限り自分でやる。
どのように演出や作監に直されたのか、自分に足りなかったものが見えてきます。
自分が一番そのカットの内容に詳しいわけです。
2原さんは何も考えずトレスするだけの人も多いです。
今は完全分業制になってしまったので、
若いうちから2原をやらない描き逃げ原画マンになると成長がない。
・制作会社に席があれば、最終的に自分のカットがどんなRが出てどう処理されて
フィルムになったか確認できるので、ぜひ確認してみましょう。
自宅作業や下請け会社ではなかなか見ることは出来ませんけど……
5)動画
新人原画の時、自分の原画の動画をやれる機会があったらやってみると良い。
自分のダメなところが見れます。
例えば、足がズレてたり、動画じゃ割れない原画になってたりetc
ま~なかなか自分の原画を動画する機会はありませんが、
機会があれば是非やってみてください。
・動画もコンテを見て設定を見てカットの内容を考えて描きましょう。